ジェフ・ベック道場 05年7月17日
ジェフ・ベックが演奏している曲のみに焦点をあててプレイする音楽教室企画。３回目の開催である。相変わらずの轟音、熱く燃えたセッションであった。
さて、このイベントと同時期、ジェフ・ベックの日本ツアーが行われた。その模様を紹介してみよう。
Jeff Beck - guitar Jimmy Hall - vocal Pino Palladino - bass Jason Rebello - keyboards Vinnie Colaiuta - drums
ジェフ・ベック５年ぶりの来日公演。７月８日・大阪厚生年金会館のライブの様子である。
まず、客層であるが、もうほとんど男、しかもおっさんである。
勝手に予想するが、きっと全員が現役あるいは元ギタリストであろう。しかも、「レッドブーツ」程度は弾けるはずである。
７／８変拍子部分などは３０００人の客全員頭の中でカウントしているという、なんだかものすごい団体である。
ジェフ・ベックは１９４４年生まれということで、つまり６１歳。しかしながら、黒タンプトップに包まれた肉体シルエットの若さはなんだ？二の腕の筋肉、ツルツルの腋等、これはギターの練習以上に、ジムとエステ通いに励んでいると見た。
オーラあふれる姿に会場のおっさん達も目がウルウル。共演のヴォーカリスト、ジミー・ホールもちょっとは見習ってほしい。
ギターはおなじみ白ストラトこれ１本。
ギターという楽器は西洋古典平均率１２音階を基調とするのではあるが、チョーキング、アーミング、ハーモニクス、スライドバー等で、音程の概念を破壊する、咆哮の音波を発声させる。
しかしながら根本となっている音質は、太く艶っぽくなまめかしい。これで「哀しみの恋人たち」である。会場のおっさん達、胸キュンキュンである。
プログラムは、ＪＢＧから最近のデジタル路線まで、大網羅、大サービス。
ヴォーカルが入る曲では、マディ・ウォーターズの「ローリン・アンド・タンブリン」やジミヘンの「ヘイジョー」等、懐かしのブルースが披露された。でも、このへんは、どうしようもないけどドラムのヴィニー・カリウタがうま過ぎ、サウンドがクリア過ぎ。
アンコールではクレジットに無い女性ギタリスト、ジェニファー・バトゥンが登場。いったいこの演出は？
最後はキーボードとのデュオで、キラキラの照明に包まれ夢の世界に誘いこまれる如くの「オーバーザレインボー」。もう何？ジェフ・ベック美しすぎ。