ヤヒロトモヒロ プロジェクト
ボサノバツアー・２００４

 ピエール・バルー(vo,g) 中村善郎(vo,g)　ヤヒロトモヒロ(per)　マヤ・バルー（vo,fl)

ピエール・バルー、７０歳。 世界各地をめぐり、特にボサノバに魅せられ、フランスで普及に努める。 １９６６年、映画「男と女」に役者として出演、主題歌も担当。世界的な大ヒットとなる。 同じ頃、プロダクション「サラヴァ」を設立。 歌手、作曲家、役者、映像作家として活躍を続けている。

１部はヤヒロと中村のデュオ。スタンダードと中村のオリジナルにて進行。
中村のシンプルなリズムのギターと深い音色のヴォーカルに対し、ヤヒロは時にクイーカのみ、時にフルセットの打楽器を使用し、空気感を創造する。極上のボサノバの世界が展開された。
２部はピエールの大きな存在感を中心にしながら、彼のスタンス同様、非常にリラックスしたライブとなった。
彼はミュージシャンというよりも、アーティスト・表現者として場をすすめていく。
こんな小さな音で弾くギターは聞いた事が無いと思える弾き語りでは、その場の全員が１音も聴き逃すまいと静寂の世界となる。
ボサノバ、シャンソン、語りと種々の世界がごく自然に淡々と変化し、それは観客をいつの間にか巻き込んだ流れとなっていった。 「神のご加護に」という意味を持つ「サラヴァ！」を全員がつぶやき、また合唱しながら幕を閉じた。