ヤヒロトモヒロ(ﾊﾟｰｶｯｼｮﾝ)
2007年11月3日
というヤヒロの冒頭のＭＣよりはじまったこの日のライブである。
ウルグアイからやってきたウーゴ・ファトルーソはミルトン・ナシメント、ジャヴァン、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーターら世界のトップ・アーティストと５０年にわたり共演を続けてきた特別のミュージシャンである。
緊張と期待で一種独特の雰囲気となったこの日の会場。
ウーゴは、南米各地の様々な伝統音楽を織り交ぜた大きく揺らぐ繊細なリズムを土台に、時には幾何学的な、時には奔放な和音を表現していく。
メロディーを口笛で声でピアノでアコーディオンで、自由に奏でる。
この日のヤヒロは派手なソロは一切封印し、ウーゴのリズムにうなづくように呼応していく。
ウーゴがコンガを叩く場面もあり、その土着的で自然なリズムの応酬に体が揺さぶられた。
ウーゴの故郷・南米に題材を得た曲を中心に展開されたこの日のライブ。
気持ちが、体が、心地良く揺らぎ、開放感にあふれた時間を共有した会場であった。
最後には観客全員のスタンディングオベーションで（これはＴＥＮ−ＯＮの歴史上はじめて！）この日の感動が大きく表現された。