小川紀美代（バンドネオン）　ソロ 2009年8月22日

バンドネオン奏者・小川紀美代、３年ぶりのＴＥＮ−ＯＮ登場である。 以前はグループ形態での出演が続いていたが、近年は特にソロに力を入れているとのこと。 バンドネオンという楽器の特性上、この楽器でソロでの演奏を続けているミュージシャンは世界的にも見当たらないということである。 他の楽器とのアンサンブルではわからない、蛇腹で呼吸しているが如くの人間味豊かな音色と、幾何学的で複雑なボタンの押下による奏法がリアルに伝わってくる。 ソロアルバム第２弾「Cruz del Norte〜北の十字架」の発売記念として企画されたこのライブ。 ラテンミュージックやタンゴの愛好家が揃う聴衆と気軽にディスカッションしながらの形でプログラムが進められた。 そもそもこのバンドネオンという楽器は、教会のパイプオルガンの代用品として製作された経緯があるとのこと。 そのことを意識して作られたであろう組曲「祈り�T〜�V」。 沈み込みそうな深い思いが複雑な和声で静かに表現され、心を揺さぶられた。 小川紀美代にとっての「北の十字架」という意味。 この一夜が進むにつれ、それが序々に明らかになっていくのである。 前回の様子 前々回の様子 前々々回の様子 前々々々回の様子 前々々々々回の様子 前々々々々々回の様子